Witcherシリーズの背景
"The Witcher"シリーズは、ポーランドの"CD Projekt RED社"によって開発されました。
ゲームは原作となる小説の背景に忠実で、小説はアンドレイ・サプコフスキというファンタジー作家さんが書いてます。
当然、ポーランドを取り巻く地理的・歴史的な背景が舞台となっているんでしょうね。
大北方戦争の頃がモチーフ・・という解釈もあるようです。
http://k456.hatenablog.com/entry/2016/07/09/141331
↑凄く勉強になりました。モノ消しゴムさん、ありがとうございました m(_ _)m
テメリア→ポーランド・リトアニア共和国
レダニア→スウェーデン
ニルフガード帝国→ロシア
欧州は日本と違い、陸続きに諸国が隣接し、領土の奪い合いを続けてきたという歴史があります。
大北方戦争の頃までのポーランドは強国で、どちらかと言えば侵攻する側の色合いの濃い歴史でした。
11世紀に王国が確立した後、モンゴルの欧州侵攻、ドイツ騎士団の招聘と紛争、リトアニアとの連合と併合などを経て王国は栄えました。
17世紀には、オスマン帝国、ロシア、スウェーデンなどの列強大国との度重なる戦争により王国の財政が悪化、国力は衰退していきます。
18世紀後半、大北方戦争や内戦が繰り返され、ついに国家が消滅してしまいます。
その後、フランス(ナポレオン)、ロシア帝国、ドイツ帝国、ソビエト連邦、ナチス・ドイツ等による侵略・占領の歴史が続きます。
そして、約半世紀に亘って続いたソビエト連邦の支配から、1989.9.7 ようやく民主国家のポーランド人民共和国が樹立するのです。
ほんの30年ほど前まで、およそ200年にも亘り、この国には虐げられ続けた痛ましい経験があります。
この国の人たちの、この辛く悲しい記憶は、まだ色あせていない事でしょう。
他者の痛みを分かる心を持ちながら、ヒトの心の弱さも知っている。故に、世の中は白と黒だけでは中々割り切れないものだと云う事だって百も承知。
敗戦の経験を持つ国に生まれ育った私たちにも、相通じ理解出来るエピソードが多いような気がします。
『ドワーフの鍛冶屋は侵略者に徴用された挙句、村人に蔑まれる。
兵士の誹りを恐れた店の主人は、王国の紋章を隠すように外す。
仕える国を滅ぼされた兵士は、レジスタンスを組織してゲリラ戦を起こす。
兵役中にアルコール依存になってしまった兵士が家族に見放される。
作中で描かれる数々のシーンは、ただのフィクションではなく、
現実味を帯びた歴史のエピソードのように感じられる。』
以上、Jerry Chuさんのブログより
https://www.4gamer.net/games/202/G020288/20160225058/
細部に亘って作り込まれた、「細やかなエピソード」まで取りこぼさぬようプレイし、貴重な気付きを書き残せたら・・と思います。